POSシステムの沿革

基礎知識の詳細として、POSシステムの沿革をまとめました。

1916年、世界初のスーパーが、アメリカにて開店しました。
薄利多売が功を奏し、60年代の終盤まで、スーパーの店舗数は急速に増加していきました。
しかし、そういった市場の成熟とは対照的に、利幅が減少してしまうという問題点がありました。
70年には、利益が売上に対してたったの1%になってしまったほどです。


そういった問題点を解決するために生み出されたのがPOSシステムです。
もっとも、当時のバーコードには、共通規格がありませんでした。
スーパーマーケットでは品目があまりに膨大で、商品コードの設定だけでも手間がかかり、
POSを導入してもたいした効果は得られませんでした。


そのような中、1973年、統一商品コード (UPC)と、現在まで使用されているバーコードが採択されました。
バーコード方式は、食品以外にも急速に広がっていきました。
また、商品流通の電子化が小売業、流通業、製造業の間で進み、
それに伴ってPOSシステムの採用率も上がっていきました。
1980年代にアメリカのスーパー業界が収益を大きく上げた理由は、
POSシステムを導入した効果により、取り扱う品目が約3倍に増加したからであると、専門家からは分析されています。
他方で、多くの零細店舗がPOSを導入できずに姿を消していきました。
商品コードが割り当てられなければ、食品製造について全国的な流通網に乗せられないことにもなり、業界に対する参入障壁は高くなったと評価されているようです。


昨今では、一部の大型量販店では、例えば自動販売機のような、顧客が操作できるPOSシステムも導入されております。
このことは、従業員1名をひとつのPOS端末に配置するといった従来型の方式から、従業員1名が複数のPOS端末を監督する方式に転換する事が可能となったことを意味し、人件費の抑制にもつながっているようです。



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